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正岡子規の短歌「真砂なす…」について [本]

先日、新聞で読んだ正岡子規の短歌について書いたところ、その短歌で検索して私のブログにおいでになる方がいらっしゃってびっくりしました。この短歌が気に入られた方が何人もいらっしゃるのでしょうね。

 真砂なす数なき星の其中(そのなか)に吾(われ)に向ひて光る星あり

私のブログを読んでも何も情報がなかっただろうと思うと、来てくださった方に申し訳なくて、少しだけ調べてみました。どなたかのお役に立てば幸いです。
ただし、私は子規に関して全く知識がなく、調べものをしに行く時間もありませんでしたので、あくまでも「素人がネットでちょこっと調べただけ」の内容です。

この短歌は、明治33年の作品で、子規の遺稿を集めた歌集『竹の里歌』(明治37年刊)に収録されています。伊藤左千夫らによって編纂された歌集で、短歌544首、長歌15首、旋頭歌12首を集成した遺稿集です。

『竹の里歌』(俳書堂 明治37年刊)は、「近代デジタルライブラリー」に収録されていて、ネットで読むことができます。「真砂なす…」の歌は85〜86ページ(画面の番号では50~51)に掲載されています。(リンクはこちら

恐らく、現在出版されている子規の歌集などにも、この歌が掲載されているものがあるだろうと思うのですが、そちらは現物を見ることができず(時間がなくて)、調べられませんでした。すみません。

「真砂なす…」は、「星 録九首」としてまとめられた九首の一番最初の歌です。この九首はどれも星をテーマにして歌われたもので、他の八首も読んでみましたが、やはりこの「真砂なす…」の歌が、一番心に深く響くものを持っていると感じました。ご興味のある方は他の歌もお読みになってみてください。

参考にしたサイトはこちらです。

goo辞書「竹の里歌」http://dictionary.goo.ne.jp/srch/all/%E7%AB%B9%E3%81%AE%E9%87%8C%E6%AD%8C/m0u/
群馬県立土屋文明記念文学館 文学館通信 http://www.bungaku.pref.gunma.jp/communication/com0051.html
近代デジタルライブラリー 竹の里歌 http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/873702

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ここからは個人的な感想を少し。

「真砂なす…」の歌の次には、

 たらちねの母がなりたる母星の子を思ふ光我を照せり

自分の母親が星になって自分を照らしている…というのは、よくある考え方かもしれませんが、素敵ですね。この歌では「母星」の「子を思ふ光」という言葉が効いていると思います。

「真砂なす…」以外の八首の中で、私が好きなのは、

 空はかる臺の上に登り立つ我をめぐりて星かゞやけり

「空はかる臺」は恐らく天文台のことだと思うのですが、そこに登った著者をめぐるように星が輝いている…というのが、雄大な星空の動きを感じさせます。
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森 正博

子規「星録九首」は全集にも収載がなく、困っていました。ご紹介ありがとう。      プリントすることができました。

その冒頭歌は、芥川龍之介「侏儒の言葉」 のやはり冒頭の「星」に。私にとってこの経過は偶然が作用しました。

野の花や草の実、---今日訪ねた森野薬草園の資料館で牧野博士の短歌が。メモをして来ました。次の通りです。
   朝夕に草木を吾の友とせば こころ淋しき折ふしもなし   

by 森 正博 (2014-06-01 00:24) 

stellaria

森正博様、コメントありがとうございました。ささやかな情報ですが、お役に立ちましたようで良かったです。「星録九首」は全集に収められていないのですか、残念ですね。でも、『竹の里歌』のような古い本が、現在では、このような形で無料で誰でも見られるようになって、非常に有り難い時代になりましたね。
このブログのタイトルにちなんで、牧野博士の短歌をご紹介くださいましてありがとうございました。牧野博士はこういう心境で研究をしていたのかと思うと、感慨深いです。ありがとうございました。
by stellaria (2014-06-01 21:41) 

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